プリザーブドレモン(レモンの塩漬け)の作り方

今月は、キッチンにストックしておくと便利なプリザーブドレモン(レモンの塩漬け)のレシピをご紹介。クスクスやタジンなど、北アフリカや地中海料理によく使われるものですが、魚や鶏肉、ラムと一緒にローストしたり、スープやサラダ、パスタソースなどにも使えて、柑橘系のキリッと爽やかな風味を演出してくる調味料です。生のレモンと同じように使えます。スワン&ライオンでは、タジンスープやイースターのランチでご提供するローストラムのマリネ用に使っています。ご家庭でもぜひお試しください。

調理の必要のない、超簡単レシピです。

まずは使用するレモンの数を決めます。フタがしっかり閉まる適当な大きさの瓶を用意してください。ちなみに、1リットルの瓶に、一般的なサイズのレモン8~10個分が入ります。私は今回、夏みかんの仕入先から届いたオーガニックレモンを使っています。皮ごと漬けるので、農薬を使っていないレモンがおすすめです。皮に多少傷があっても問題ありません。

材料は、質の良い海塩100gと、お好みのスパイスとローリエのみ。今回は乾燥唐辛子、カルダモン、コリアンダーシード、庭で摘んだローリエ、シナモンスティックを使っていますが、お好みのスパイスを使っても、全く使わなくてもかまいません。

1.はじめに瓶を殺菌します。オーブンを140℃に予熱しておきます。よく洗った瓶をトレーの上に並べ、約15分間オーブンで乾燥させます。オーブンに入れたまま乾燥させて冷まします。
2.レモンはお湯でよく洗ったら、縦半分に切ります。大きめのボウルにレモンと塩を入れ、レモンに塩をもみ込むようにしながら、果汁を搾り出します。
3.殺菌して冷ました瓶に、レモンの皮が表(上)になるようにして詰めていきます。シナモンスティックやローリエなどのスパイスを使う場合は、この時点で一緒に詰め込んでください。
4.ボウルに溜まっているレモン汁と塩を、レモン本体が入った瓶に注いでいきます。レモンが完全に隠れるまで注いでください。もし、果汁が足りない場合は熱湯を注ぎます。蓋をしてしっかり密閉してください。 
5.1日1回、瓶をひっくり返す作業を約1週間つづけてください。レモンが完全に液体に覆われていない場合は、さらに熱湯を注ぎます。
6.そのまま約1ヶ月間熟成させたら、完成です。
7.開封後は、冷蔵庫で1年間保存可能です。レモンは茶色く変色してきますが、これは熟成が進んだ証なので、問題なく使用できます。

使用方法:プリザーブドレモンの風味はとても強いので、ひとつの料理にたくさん使う必要はありません。たとえば、4~6人分のタジン鍋に約レモン半個分で十分です。皮の部分のみを使用しますので、それ以外の果肉や筋などは、切り取って捨ててください。冷水でよく洗い、生のレモンの皮と同じように、細かく刻んでレシピに加えます。

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